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大河 『真田丸』 第16話「表裏」の名言・感想/第17話注目ポイント

      2016/05/01

大河ドラマ「真田丸」」第16話「表裏」
偉そうに抜け作が/やめてちょ~/名前が出てきません/あのお方は哀しむのをやめたのです/など大河『真田丸』第16話「表裏」の【名言・名セリフ】と感想、次回第17話「再会」の注目ポイントを紹介します。名セリフのTwitter簡単投稿も!

この記事では、NHK大河ドラマ『真田丸』について、名言・名セリフや感想を書いています。
※ネタバレを含みますので、未視聴の方はご注意ください。

前回の記事 大河 『真田丸』 第15話「秀吉」の名言・感想/第16話注目ポイント もどうぞ!

大河 『真田丸』 他の回の名言・名セリフ・感想を読む

名言・名セリフで名場面を振り返る
『真田丸』第16話「表裏」
(放送日:4月24日/再放送:4月30日)

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『真田丸』 第16話「表裏」のまとめ動画がNHK公式サイトで公開されています。

真田源次郎信繁(さなだ げんじろう のぶしげ) キャスト:堺雅人(さかい まさと)
信濃の山奥で育ちましたゆえ、見るもの聞くもの、珍しい事ばかり。 飽きる暇もございません。

羽柴秀吉・豊臣秀吉(はしば ひでよし・とよとみ の ひでよし) 関白・太閤/キャスト:小日向文世(こひなた ふみよ)
さて源次郎、悪い知らせがある。

石田三成(いしだ みつなり) 羽柴家重臣/キャスト:山本耕史(やまもと こうじ)
上杉様は急ぎ越後へ戻られた。
殿下に忠誠を誓われ、越後も生まれ変わる。 その下ごしらえに取り掛かると申されていた。

真田信繁
私の事は何か……?

石田三成
特に何も申されなかった。

羽柴秀吉
何も言ってなかったな。
やはり、あれではないのかな。 わしが、今度徳川と真田が戦になったら真田に味方するなと言ったからでは。

真田信繁
上杉と真田は固い絆で結ばれています!

羽柴秀吉
それも昔の話だ。

真田信繁
真田から人質として上杉に……。 私も上田に帰れるのでしょうか?

羽柴秀吉
良い知らせもある。

石田三成
そなたを殿下の馬廻衆に加える。
ちょうど1人減ったところであった。
かの真田安房守の息子とあれば、家柄も申し分ない。
今後は馬廻の一人として、殿下をお守りせよ。

羽柴秀吉
親父殿にはこちらから知らせておく。佐吉。

石田三成
既に今朝方、上田に文を送りました。
という訳で真田源次郎信繁。 明日よりそなたは殿下の家来じゃ。

真田信繁
殿下のおそばにいれば、羽柴の動き、より詳しく父に伝えられる。

きり 真田信繁の幼なじみ/キャスト:長澤まさみ(ながさわ まさみ)
私、大坂の水が合っているんです。
向こうに帰っても、する事ないし。
どこにいたってする事ないんなら、ここにいたっていいじゃありませんか!
源次郎様のおそばにいたいんですよ!

真田信繁
だから、いなくていいんだ!

きり
失礼します。長い間、お世話になりました!

平野長泰(ひらの ながやす) 羽柴家臣/キャスト:近藤芳正(こんどう よしまさ)
これはこれは、片桐様。

片桐且元(かたぎり かつもと) 羽柴家重臣/キャスト:小林隆(こばやし たかし)
平野殿。この度は大変でござったな。

平野長泰
殿下をお守りしなくてはならぬ我らが、全く情けない話です。

片桐且元
まさか、あの権三がな。

平野長泰
はい、元気を絵に描いたような男でしたので。

片桐且元
まあ悔やんでいてもしかたがない。 そういう訳で、新しい馬廻を連れてまいった。

平野長泰
話は伺っております。 殿下直々のご人選とか。

片桐且元
真田源次郎じゃ。
平野長泰殿。 馬廻衆の筆頭である。

平野長泰
これより力を合わせて殿下をお守り致そう。

片桐且元
では、よしなに。

平野長泰
片桐様。 わざわざ足をお運び頂いて、かたじけのうございました!
けっ! 何が「よしなに」だ。 偉そうに抜け作が。
本当はな、助作っていうんだが、古い仲間はみんな「抜け作」って呼んでるんだ。

平野長泰
2組が代わりばんこで務める。 赤母衣衆と黄母衣衆。
今は赤幌は外回り。 黄幌は御城中の警固。
お前は黄幌だ。 非番の時もここに詰め、何か合った時にはすぐに飛び出せるようにしておく。
殿下の馬廻に選ばれた事を誇りに思って、精進するように。

真田信繁
あの……。 どなたか亡くなられたのですか?

平野長泰
今朝方、井戸に落ちて死んだんだ。
でもな、本当は殺されたんだ。 口では言わねえが、みんなそう思ってる。
十中八九、虎之助さ。 ゆうべ虎之助がやって来て、権三を飲みに連れだした。

加藤清正(かとう きよまさ) 羽柴家重臣/キャスト:新井浩文(あらい ひろふみ)
権三はいるか? 権三は。

平野長泰
それで、2人は虎之助の部屋で飲んで、その帰りに権三は酔っ払って井戸に落ちた。
だが、間違いなく虎之助が突き落としたんだ。
殿下に言われたんだ。 いつかはこうなると思ってたな。 何たって、権三は茶々様のお気に入りだったから。
殿下が茶々様にご執心なのは?
真田信繁
何となくは。

平野長泰
それで殿下は、権三に嫉妬されて虎之助に命じて始末した。

真田信繁
もしかして、その権三という人、まつげの長い、色白の優男では?
先頃お見かけしたので。 そうですか、合点がいきました。

平野長泰
お前さんも気を付ける事だな。 茶々様には近寄らない方がいい。 権三の二の舞になるだけだぜ。
黄幌衆、出番だ!

千利休(せん の りきゅう) 茶人/キャスト:桂文枝(かつら ぶんし)※元・桂三枝
お待ちしておりました。
堺の商人が殿下のために集めた優れものばっかりです。
どういうものをご所望ですか? 殿下。
そちらには、異国の生地をそろえました。

羽柴孫七郎秀次(はしば まごしちろう ひでつぐ) 秀吉のおい/キャスト:新納慎也(にいろ しんや)
こちらはシャムの絹で明るい柄ゆえ、若い娘向きかと。
こちらは呂宋の麻でございますかな。 落ち着いた色合いですから、年長の女子にはよく似合いましょう。

羽柴秀吉
よし決めた。 これ。 それと、これ。

千利休
お買い上げ、ありがとう存じます。 お役に立てて何よりです。

羽柴秀吉
どうじゃ? 立派な帯であろう。 わしが選んだんだぞ。

羽柴秀次
それはいい帯ですよ。 さすが叔父上、お目が高い。

寧・北政所(ねい・きたのまんどころ) 秀吉の正室/キャスト:鈴木京香(すずき きょうか)
孫七郎は相変わらず、嘘が苦手ですね。
うちの旦那様にこの色は選べません。 あなたが見繕ったんでしょ。

羽柴秀次
あ~! かないませんな、叔母上には。

羽柴秀吉
何を言ってるんだ、お前は。 何を言ってるんだ!


ありがたく頂戴します。 これ!
殿下からの頂き物です。 大事にしまっておきなさい。

きり
かしこまりました。

真田信繁
上田に帰れと言ったではないか。


私が頼んだのです。 人手が足りなかったものですから。

羽柴秀次
他にも利休がそろえた珍しいものが山ほどありました。
叔母上が欲しがっていたポルトガルの鏡も。
あれなら私が買っておきます。
ついてきてくれるか。


私の代わりに見てきてちょ。

羽柴秀吉
お前の側女ではないのか?

真田信繁
別に、そういう仲では。

羽柴秀吉
孫七郎は女には手が早いからな。


誰に似たのでしょうね。

羽柴秀吉
あっ、そうじゃ。 お前に言うておきたい事がある。
間もなく九州征伐が始まる。 いよいよ九州だ。
中国の毛利、四国の長宗我部。 新たに従った大名たちだ。
あいつらに代わりに攻め込んでもらって、最後に秀長が乗り込む。 どうだ? よい策だろ?


……で、私は何をすればよいのですか?

羽柴秀吉
これから九州の大名たちの妻子が人質として送られてくる。 どんどん来るぞ、どんどん。
大友、龍造寺、秋月、阿蘇、相良、そして島津。
面倒見たってくれるかなあ。
九州の名立たる大名の身内だ。 それなりに手厚く迎えねばならぬ。 関白秀吉の妻が直々に世話をするというのが大事なのだ。

羽柴秀吉
お前しかおらん! 九州平定がうまくいくかはお前の肩にかかっとるんじゃ!


やれるだけの事はやってみますが。

羽柴秀吉
それでこそ、わしの かかじゃ!
寧 寧!


やめてちょ~。

茶々・淀(ちゃちゃ・よど) 秀吉の側室/キャスト:竹内結子(たけうち ゆうこ)
わあ~!

羽柴秀吉
どうじゃ、立派な帯だろう。 わしが選んだんだぞ。

茶々
ほら見て。 殿下が下さったんですよ。 すてきでしょ。信濃の山奥にはこんなのないでしょ。
持ってみる?

真田信繁
いえ、もう結構です。

茶々
ねえ、権三って死んでしまったの?
やっぱりまことだったみたい。
何だか少しがっかり。

大蔵卿局(おおくらきょうのつぼね) 茶々の乳母・大野治長の母/キャスト:峯村リエ(みねむら りえ)
がっかりでございますね。

羽柴秀吉
それで、権三の代わりに新しく源次郎が加わったという訳だ。

茶々
そういう事なんですね。
源次郎殿。 これからよろしく頼みますよ。

平野長泰
お前もなかなかの強者だなあ。
殿下の前で茶々様とあんな事を。
長生きしたければ茶々様には近づくな。 言っておくが、権三が初めてじゃないからな。 3人目。
みんな、殿下の怒りに触れて、あの世行きだ。

真田信繁
あの平野様というのは、どういうお方なのですか?
片桐様の事をあだ名で呼ばれておりました。 加藤清正様ともお親しいようですし。

石田三成
かの賤ヶ岳の合戦で名を上げた侍が7人おる。
加藤清正、福島正則、加藤嘉明、片桐且元、脇坂安治、糟屋武則。 そしてもう一人。

真田信繁
七本槍ですね。
名前が出てきません。

石田三成
それがヤツだ。

真田信繁
石田様! 上杉様は本当に真田と縁を切られたのですか?

石田三成
縁を切った訳ではない。 徳川と真田が戦になった時、真田に加勢しないと殿下に誓われたのだ。
たとえ上杉であろうと、殿下には逆らえなかった。 それだけの事。
そうそう……。 大坂の事、親に知らせるのは構わんが、何でもかんでも書いてよいというものではない。

真田信繁
このままでは真田が滅びます。
上杉の助けがなければ、滅びます。

石田三成
徳川と戦えばな。 だが、そうはならぬ。 全ては徳川に対する気配りだ。
徳川に貸しを作っておきたいのだ。
徳川が真田を攻めたら、殿下がきっと止めて下さる。
大名は殿下の許しなく戦を仕掛けてはならなくなる。 もはや戦で事を決する世は終わった。

石田三成
お城の見取り図だ。 馬廻になったからには、御城中の配置ぐらい覚えておけ。
書き留めるな。 頭で覚えるんだ。
いかがですか。 考えはまとまりましたか?

大谷吉継(おおたに よしつぐ) 羽柴家重臣/キャスト:片岡愛之助(かたおか あいのすけ)
まず申せば、おぬしの考え方は正しい。 堺を治めるにはやはり、商人たちの力を抑えねばなるまいな。

石田三成
最後には、堺の商いは全て大坂の意に従わせる所存にござる。

大谷吉継
しかし、堺の商人たちは結束が固い。 抑えすぎると手を噛まれる。 その辺の加減は大事だぞ。

石田三成
それは承知の上。 まず大坂に店を出した者の便宜を図り、ひいきにする事から始めます。
我らとの商いが得になると思えば、商人たちは必ずこちらを向く。
それを成し遂げるに、今一番厄介なのが……。

大谷吉継
千利休という訳か。

石田三成
利休は堺の商人でありながら、殿下に直々話ができます。
つまり、商人たちの望みが利休を通じて、殿下の耳にじかに入ってしまう。 これを改めねばなりません。

大谷吉継
つまり、我らの目下の敵は……。 強敵だな。

石田三成
必ず引きずり降ろしてみせます。

大蔵卿局
よろしいかのう。
姫がお会いになりたいそうです。

真田信繁
今はちょっと立て込んでおり……。

平野長泰
行くがいい。

真田信繁
そんな!
一緒に。 一緒に行きましょう!

真田信繁
姫は権三殿の事、どうお思いだったのでしょうか?
かなりお気に入りであった、それは伺っています。
亡くなったというのに、お悲しいようには見えないのです。

大蔵卿局
そう見えましたか。
あのお方は、哀しむのをやめたのです。

茶々
どう? この小袖にぴったりでしょ。

真田信繁
私にはそういう事は分かりません。

茶々
奥方はおらぬのか?

真田信繁
亡くしました。

茶々
いけない……悪い事を聞いてしまいました。
やはり、異国の布で仕立てると、締め心地も違うのですね。
大蔵卿局
それは締め方次第でございましょう。
まっ、選んだのは十中八九、殿下ではござりませぬが。
姫様は、この帯を締めたお姿をどなたかにお見せしたかったようです。

真田信繁
拝見致しました、 では私はこれで。

茶々
まだいいでしょ。
あなたの育った場所の事を話して。私は清洲より東へは行った事がないのです。 奥方の話も。

真田信繁
殿下が戻ってこられます。 今度改めて。 殿下もいらっしゃる所で。
お願いがあるのですが。
この事、殿下のお耳に入れぬ方がよいかと。
お留守の間に私がお目通りしたとお尻になれば、殿下は面白う思われないと存じます。

茶々
大事ない。 任せて。

加藤清正
何だ? 何を見ておる?
わしがした事になんぞ文句があるのか?
殿下に頼まれた訳じゃない。 わしは自分で考えて。
同じ事してやろうか。

羽柴秀長(はしば ひでなが) 秀吉の弟/キャスト:千葉哲也(ちば てつや)
虎! やめないか!

加藤清正
小一郎様。

羽柴秀長
お主も今や3,000石の領主なのだ。 わきまえろ。 行きなさい。

真田信繁
大和宰相様。

羽柴秀長
真田源次郎。 こちらに来て、色々と驚いたのではないか?
我らは皆、兄上について、ここまでやってきた。 わしも大層な名前を頂き、かような立派な着物を着ておるが、もとをただせば中村の百姓!
あっという間であった。 だから心がついてきていないのだ。 虎之助もしかり、わしもしかり、そして……。 兄上も。
誰もが身の丈から外れた地位と暮らしの中で溺れかけてる。 それが今の大坂城だ。

羽柴秀長
虎之助はああ見えてまっすぐな気性。 兄のためなら命も惜しまぬ男じゃ。 容赦してやってくれ。

本多平八郎忠勝(ほんだ へいはちろう ただかつ) 徳川家随一の猛将/キャスト:藤岡弘、(ふじおか ひろし、)
気合を入れるんだ!
ぐっと腰を入れなさい。 もっとよくなる。 お前たちもこれを手本にしなさい。
稲、こっちへ来なさい。
武具を持ってむやみに走ってはいかんと言うてあろう。 転んでけがでもして、この美しい顔に傷でもつけたらどうするんだ!

本多忠勝
娘の稲でございます。
ご挨拶をせんか。

稲(いな) 本多忠勝の娘・真田信幸の正室/キャスト:吉田羊(よしだ よう)
稲でございます。

本多忠勝
殿にはまだ赤子の頃に抱いて頂いた事がございまする。
どうだ? 稲、覚えてないか?


覚えてる訳がございませぬ。

本多忠勝
アハハハ! そりゃそうだ。 ワッハッハッハッハ!

徳川家康(とくがわ いえやす)東海の戦国大名/キャスト:内野聖陽(うちの せいよう/まさあき)
いよいと真田討伐だ。 今、秀吉に許しを請うておる。

本多忠勝
なんと……何ゆえサルの顔をうかがわねばならんのですか。

徳川家康
まあそう言うな。 ここはあいつを立ててやるのだ。


真田討伐、稲も行きとうございます。
憎き真田、この手で滅ぼしてやりとうございます。 えい! やあ! てい!

徳川家康
よいよい、お稲、お稲。 その心意気だけで十分じゃ。 そなたの力を借りずとも、真田ごときひねり潰してくれる!

本多正信(ほんだ まさのぶ) 徳川家康の参謀/キャスト:近藤正臣(こんどう まさおみ)
そろそろ書状が大坂に着く頃でございますな。 うまく乗ってくれればよいですな。

出浦昌相(いでうら まさすけ)信濃の国衆/キャスト:寺島進(てらじま すすむ)
家康は何を待っているというのだ……。

真田安房守昌幸(さなだ あわのかみ まさゆき) 真田信繁の父/キャスト:草刈正雄(くさかり まさお)
上杉の援軍はどうなっておる?

高梨内記(たかなし ないき) 真田家臣/キャスト:中原丈雄(なかはら たけお)
殿! 一大事でございます! 上杉が援軍を断ってきました。

真田昌幸
ありえん。 真田とは固い絆でつながれておる。

高梨内記
秀吉に命じられたようでござる。 徳川との戦には一切、力を貸すなと。

出浦昌相
北条に徳川に上杉。 これで我らの周囲は全て敵となった訳だ。

真田源三郎信幸(さなだ げんざぶろう のぶゆき) 真田信繁の兄/キャスト:大泉洋(おおいずみ よう)
父上! ちょっとすると家康は、秀吉の許しを待っているのではありませぬか?
秀吉は大名が勝手に戦をする事を禁じております。 つまり……。

出浦昌相
家康が秀吉の下についたという事か。

真田昌幸
皆の衆、えらい事になった。

出浦昌相
面白い。

真田信幸
全く面白くない!
父上が早く上洛されぬから、このような事に。

真田昌幸
どうすればいい!

真田信幸
源次郎に、秀吉をとりなしてもらうのでござる。 それしかない!

片桐且元
源次郎。 殿下がお呼びだ。

平野長泰
お茶々様の件、知られたな。 きっとそうだ! お前死ぬぞ! 死ぬぞ!

羽柴秀吉
家康め、真田攻めの許しをわしに求めてきた。 殊勝な事よ。
源次郎。 わしは若い頃の家康しか知らぬ。 お前は近年やつに会うたと申していたな。 お主の見立てを聞かせてくれ。
この文はやつの本心と見てよいか? やつは本気でわしに服従を誓ったのか。

真田信繁
本心ではないと思います。
家康を信じてはなりませぬ! 家康は大変用心深い男です。
もし断りなく真田を攻めれば、殿下は必ずお怒りになられる。 真田にお味方なさるやもしれぬ。 家康はそれを恐れたのではないでしょうか。
家康の本心ではありませぬ!

羽柴秀吉
どう思う? 佐吉。

石田三成
これが真田の一族でなければ今の話、少しは信じられるやもしれぬが。
家康から真田を守るための詭弁のようにも聞こえます。

真田信繁
殿下の前でそのような小細工が通用するとは思っておりませぬ!

羽柴秀吉
佐吉。 ここは源次郎の言う事、一理ある。 のう秀長。 家康に一杯食わされるところだったわい。

平野長泰
どうだった?

真田信繁
その事ではありませんでした。

平野長泰
何だよ何だよ、つまらねえなあ。

真田信繁
殿下は大したお方ですね。
あそこまで偉くなられたというのに、我らのような者の話にきちんと耳を傾けて下さる。 すばらしい事だと思います。

平野長泰
俺の話には耳を傾けられた事はないがなあ。

片桐且元
浜松へ使者として行く事になった。 向こうは暑いのか寒いのか見当もつかぬ。 厚手の着物も持っていった方がよいかな?

真田信繁
要らぬでしょう。 過ごしやすい季節でございます。
片桐様がお使者で行かれるのですか?

片桐且元
そうなのだ。 大役じゃ。
おぬしにはつらい事になってしまったが、これも戦国の世のさだめ。 辛抱して……。

真田信繁
ちょっ、ちょっとお待ちください! どういう事ですか? 真田攻めはなくなったんですよね?

片桐且元
あれ? そう聞いている?
殿下は家康の真田討伐をお認めに……。
わしが向こうに着き次第、真田攻めが始まる。

真田信繁
話が違います!

片桐且元
わしに言われても……。

真田信繁
今、徳川全軍に攻められたら、真田はひとたまりもありません!

片桐且元
弱ったな……。

真田信繁
御免!
真田が……真田が滅びてしまう!
殿下~! 石田様~!

あらすじ 第16回「表裏」|NHK大河ドラマ『真田丸』

『真田丸』 第16話「表裏」(4月24日放送)の感想

今回の真田丸のサブタイトルは「表裏(ひょうり)」ということで、真田昌幸を評した言葉「表裏比興の者」が元になっていますが、ドラマの中で描かれていたのは真田家の裏と表ではなく、大坂城の人々の「裏の顔」でした。

まずは、今回が実質的には初登場と言えるかもしれない、平野長泰です。

真田信繁が上杉家の人質から、秀吉の警護役「馬廻衆(うままわりしゅう)」へと立場が変わり、その上司となったのが、近藤芳正さん演じる平野長泰でした。

「賤ヶ岳の七本槍」の一人、と言えば聞こえは良いのですが、加藤清正福島正則片桐且元ら他のメンバーと比較すると、明らかに出世競争に負けている、「窓際族」な感じが漂っていましたね。

史実では、「七本槍」の中で唯一「大名になれなかった」事で知られており、そこから三谷幸喜さんがイメージを膨らませて、あのキャラクターになったのでしょうか。
※戦国時代を扱ったバラエティ番組「戦国鍋TV」に登場した歌「シズガタケの七本槍」でも、『大名じゃないよ平野長泰』と歌詞でネタにされていました。

後に平野長泰は関ヶ原の戦いでは東軍について、徳川秀忠と共に真田家の上田城を攻めています。(第二次上田合戦)
その時には、信繁と敵味方の関係で登場するかもしれませんね。

続いては、茶々と見つめ合っていたことで秀吉から不興を買っていた立花権三を井戸へ突き落とした加藤虎之助清正です。

立花権三(たちばなごんざ)は架空の人物ですから、加藤清正が秀吉の意を汲んで自ら権三を井戸に落として殺したというエピソードはフィクションですが、秀吉の死後に石田三成を襲撃する史実の伏線として、「暴走したら何を仕出かすか分からない」というキャラクター付けをしている可能性がありますね。

信繁と清正が掴み合いとなったことで、二人の間には「遺恨」が残った訳ですが、今後の信繁と「武断派」の関係を示唆するような展開だったと言えるかも知れません。

そんな立花権三の原因を作った、竹内結子さん演じる茶々は、相変わらず「小悪魔」なキャラクターで信繁を振り回しますが、その一方で、「お気に入り」だったはずの権三が死んだことを聞いても、「何だか少しがっかり」と言う程度で、大して気にはしていない様子。
それを見た信繁は「違和感」を感じます。

その謎を解説してくれたのは、茶々の乳母である大蔵卿局でした。
「哀しむ(かなしむ)のをやめた」という言葉からは、彼女が体験した2度の落城・滅亡(父・浅井長政と義父・柴田勝家)の体験が影響していることが想像できますね。
過去の大河では、割とストレートに「不幸を背負った女性」として描かれていた茶々ですが、今回の真田丸ではもう少し「ひねり」のあるキャラクターになっているようです。

茶々の、信繁に対するアプローチはどんどん積極的になっていきますが、信繁は逃げ切れるのか?
秀吉がついに気づいてしまう日は来るのか?
そして、秀吉亡き後の茶々と信繁の関係はどうなるのか?

茶々が登場する度に視聴者がハラハラするシーンが今後も見られそうです。

前回は「茶人」として登場した、桂文枝さん演じる千利休
今回はうってかわって、帯を売る商人として、信繁の前に現れました。

元々は堺の商人の一人であった利休。
その利休が秀吉の近くに仕えることで、商人の力を抑えるのが難しくなることを石田三成大谷吉継は危惧し、利休の排除を画策します。

これが後の利休切腹の伏線となっている訳ですね。

前回は「遅刻」キャラだった秀吉の甥・羽柴秀次は、帯選びの場面で、ファッションセンスの高さを見せます。

が、それと同時に、「女好き」の一面も。

秀次についていった きり は大丈夫だったのでしょうか!?

このように、今回は「大坂編」で登場した人物の、裏の顔が描かれていました。
そして、そんな大坂城の「表と裏」を知り尽くしているのが秀吉の弟、羽柴秀長です。

秀吉も含めて、皆が、身の丈から外れた暮らしをしていて「心がついてきていない」と語る秀長は、大坂城の中で唯一、豊臣家の現状を正しく認識している人物なのかも知れません。

そんな秀長が死んでから豊臣家がおかしくなるのも納得できる話ですね。

 

今回ついに登場したのは、本多忠勝の娘であり、後に真田源三郎信幸の妻となる、吉田羊さん演じる、「稲」です。

父・忠勝を演じる藤岡弘、さんの親バカっぷりが微笑ましかったですね。
一方の稲は、父顔負けの槍術を見せて、真田への敵対心をあらわにします。

今から、吉田羊さんと大泉洋さんの掛け合いが楽しみですね!

次回『真田丸』 第17話「再会」(5月1日放送予定)の注目ポイントは?

次回の真田丸「再会」では、そのサブタイトルが示す通り、2月14日放送の第6回「迷走」以来久しぶりの登場となる、木村佳乃さん演じる姉上・松との再会があるようです。

また、真田源次郎信繁は、何とか徳川家の真田攻めを回避すべく、大坂城内を駆けまわることになりそうです。

そこではもちろん、茶々の危険な誘惑が待っている……!?

秀吉と家康の駆引きも次回の見所の一つです。

何とか家康を上洛させたい秀吉と、それに中々応じない家康。

秀吉は、妹の旭(あさひ)を無理やりに家康の正室にねじ込み、さらには母の なか を人質として家康へ送ります。
ちなみに、旭役は清水ミチコさんが演じるそうです。

源次郎信繁も、家康との交渉には関わってくるようですが、どうでしょうか?

他にも初登場のキャラクターとしては出雲阿国が登場するとのこと。
こちらを演じるのは、女優・歌手のシルビア・グラブさんですが、高嶋政宏さんの奥さんということなので、義弟である高嶋政伸さん(北条氏政役)と揃って真田丸に出演することになりますね。

『真田丸』 第17話「再会」の予告動画がNHK公式サイトで公開されています。
あらすじ 第17回「表裏」|NHK大河ドラマ『真田丸』

追記. 第16話「表裏」の視聴率は16.9%

2016年4月24日に放送された「真田丸」第16話「秀吉」の視聴率は、前回第15話「秀吉」の18.3%を1.4%下回る16.9%だったことがビデオリサーチ調べで分かったそうです。

一方で、BSプレミアムの放送は、視聴率5.2%と最高記録を達成したとのことなので、番組全体としては好調と言えるでしょう。


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